2024.9 お釈迦様も戦争をなくすことができない
お釈迦様は、釈迦族の王子であったが、出家して悟りを開き仏陀となられた。
その後、釈迦族は他国から武力をもって侵略を受け、二度は、お釈迦様が神通力などを使い阻止されたが、三度目は何もなさらず、釈迦族の国は亡びたのであった。
お釈迦様が、最上の悟りを開かれたからといって、争いごとや戦争が亡くなるわけではない。
今も、国と国の戦争はなくならない。
また世界大戦が起きて、世界中の多くの人々が戦争の悲惨さを経験しないと、戦争は終わらないのだろうか。
日本も戦国時代を経て、江戸時代には戦争は長く起きなった。
やはりその背景には、仏教の力が大きく働いていたと思う。
人間は愚かだから、実際に経験して自分が苦しまないと、その痛み悲しみ苦しみがわかりにくいようだ。
そして、自分の利益、自国の利益のためなら、他人を、他国の人々を苦しめることも行ってしまう。
それも、できる限り人に気づかれないように、気づかれても言い訳ができるように、ずる賢くふるまう。
政治家や貪欲な金持ちは、非常に巧みに、この世の利益をむさぼる。
人間としては、非常に愚かだが、その愚かな人間に、我々は操られている。
さてさて、このように愚かで醜い世界に、さわやかに生きたいと思うのだが、迷いと悩みは尽きないようだ。
もっとも、私自身は少々のことでは、へこたれないとは思うが、人々を、救うとなると、どうも力不足である。
日本人には1500年以上にわたって仏教の教えが知らぬ間に、沁みついている。
最近は、仏の教えを聞くことも少なくなり、日本人も日本人らしくなくなり、日本人の美徳も失われてしまうのかもしれない。
仏の教えには、この汚れた世の中をさわやかに生きる知恵が、ちりばめられている。
紀野一義先生は、仏教をわかりやすく教えようとなさった。
先生は、難解な般若心経、正法眼蔵もわかりやすく解説してこられた。学者としての専門は法華経である。
顕本法華宗の寺院にお生まれになり、東京大学印度哲学科から特別研究生として国から給与をいただきながら大学院に進まれた。
仏教学者として大成されることは間違いないことであったが、周囲の反対を押し切って、仏教伝道の道を選ばれた。
難しく語られている仏教を、誰にもわかるように語り、著作された。
書店で手に入るのは、岩波文庫の浄土三部経や金剛般若経だと思うが、これは専門書的で一般の方にはお勧めできない。
アマゾンなら30冊以上の著書が入手可能だと思う。
お勧めは「般若心経を読む」「法華経を読む」「仏教のキイワード」・・・。
一度、紀野一義で検索して、お読みいただけたら、幸いである。
今は亡き、わが師(紀野一義先生)の教えです。
いかに生きていけばよいのか、わからなくなったときのよりどころとしています。
自誓
一、 心ひろびろと、さわやかに生きん。
一、真実をもとめてひとすじに生きん。
一、おおぜいの人々の幸せのために生きん。