2021.2   真理と真実

 

 先月掲載の「コロナとお坊さん」については、めずらしく数通のお礼や感想、励ましのメールをいただきました。

 どうもありがとうございました。

 直接、返信メールでお礼を伝えてたいとも思いましたが、この場をかりてお礼を申し上げます。

 少しでも、私のメールがお役にたつこともあればと、毎月、ああでもないこうでもないと、あれこれ考えてメールを書いています。

 一人の人でも、私のメールを読んで、良かったなと思えていただけたら、それで良いのです。

 不愉快な思いをしたり、心を傷つけられる方もいらっしゃるようですが、その場合は、ご連絡いただければメールを停止させていただいています。

 

 私は、毎月のメールの最後に、紀野一義先生の教えとして三つの自誓を掲載しています。

 その二番目が正しくは「真実を求めてひとすじに生きん」です。

 いつのまにか「真理を求めてひとすじに生きん」と記載していることがあるようです。

 たいした違いはないようですが、訂正しておきます。

 真理では、理論のようで、少しニュアンスが違います。

 真実は、理論ではないですね。


   自誓
    一、心ひろびろと、さわやかに生きん。
    一、真実をもとめてひとすじに生きん。
    一、おおぜいの人々の幸せのために生きん。

 

 

 真宗高田派の村田和上について、このブログでも何度か取り上げていますが、この村田和上という方は、浄土真宗のお寺に生まれながら、浄土真宗が嫌で、天台宗のお寺で修業をしたという方です。

 天台宗真盛派の管長にもなられたお方のもとで修業されたのですが、やはり、すっきりしないどころか、大地がぐらぐらゆれて立っておれないぐらい迷い、やはり精神を病んでもいらしたようです。

 そんな時、浄土真宗西本願寺派の七里和上の噂をお聞きになり、九州博多まで会いに行かれた。

 それで初めて、南無阿弥陀仏の信心ということがわかり始めた。

 七里和上という人物に会い、初めて念仏の信心がわかりはじめた。

 足掛け3年、三重と九州を行ったり来たり、それは、七里和上に会いたくてしようがないから会いにいくという。

 そして、念仏の信心というものがすっかりわかり、揺れ動いていた心がぴたりとおさまりました。

 ひどく迷っていたものが、信心決定、悟りのようなものを獲得したのですから、その体験が、念仏がよくわからない一般の信者には、とても心うつものがあったようです。

 この村田和上が七里和上にあったのが、村田和上が30歳過ぎ、七里和上が60歳過ぎでしょうか。

 

 そして、紀野先生が師と慕う臨済宗円覚寺派の管長である朝比奈宗源老師が、村田和上にあったのが、朝比奈老師が30歳過ぎのころ、村田和上が60歳過ぎのころ。

 人生というのは、不思議ですね。

 妙好人として有名な島根県の温泉津に浅原才一という人がいるのですが、なんと若いころ九州の博多に住んでいて、七里和上のもとで念仏を学んでいる。

 浅原才一と村田和上は、どうやら同じ年代を生きていたようです。

 七里和上の感化する、教化する力はすばらしいものがあったようです。

 

 紀野先生にも、七里和上のような人を感化する力がありました。

 現在も紀野先生を我師とあおぐ人の中に、宗派の管長さんや管長クラスの人たちがいらっしゃいます。

 紀野先生は、宗派にかかわりなく仏教をわかりやすく広められました。

 紀野先生のそばにいると、仏様はいらっしゃるのだと感じることができました。

 これは理屈抜きです。

 

 ある時紀野先生に、本にサインをしていただきました。

 

 「迷っても悟っても、仏のいのちの中。

  死んだらまた会おうな。」

 

 どうやら、死んでも、それで終わりではないようです。 

 

 仏というものを、または仏のような存在をどのように感じるか、信仰するか、とらえていくのかは、それぞれ、その宗教、宗派、指導者たちによって異なるのだと思います。

 朝比奈宗源老師は「キリスト教もイスラム教も、仏教の一つだよ」と、おっしゃったことがおありのようです。

 できる限り、良き師とのめぐりあいがあることを、お祈りします。

 あせることはない、じっくりとその時期を待ち、真実をもとめてひとすじに生きていきたいものです。

 正しい師は、生きることの喜びを教えてくれるそうです。

 自然と生きる喜びがわいてくるような、そんな教え、出会いがほしいものです。

 

 

 

 

今は亡き、わが師(紀野一義先生)の教えです。
いかに生きていけばよいのか、わからなくなったときのよりどころとしています。

   自誓
    一、心ひろびろと、さわやかに生きん。

    一、真実をもとめてひとすじに生きん。
      一、おおぜいの人々の幸せのために生きん。

 

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