2021.8  迷っても悟っても仏のいのちの中
 
 
7月12日に紀野先生の墓参りに行った。
紀野先生の奥様、安禅寺の奥様、阿多さんと私の4名である。
去年まで一緒だった杉本さんは、脊椎狭窄症の術後がよくなく、金沢の実家で療養中だ。
私も、網膜剥離の手術がうまくいかなくて、3度入退院を繰り返した。
何とか、眼鏡もかけず普通に仕事もこなしているが、何となく失明するかもしれないとも思った。
それでも、それなりに命あるかぎり、生きていくしかないと思っていた。
はた目には、元気にやっているが、いろいろと思いふさぎこみたくなるようなことがある。
4人で食事しながら杉本さんに電話したが、電話がつながらない。
紀野先生の奥様が「濱田さんが亡くなったのをご存じ?」と、私に耳打ちされた。
 
濱田さんには、紀野先生の七回忌以来、会っていない。
紀野先生と二人雑談していたとき「男は濱田みたい男が一番いい」と、私におっしゃってニコリとされた。
それ以来、私は、濱田さんとは親しくおつきあいしたいと思っていたのだが・・・。
先生が泣くなられてからは、会う機会は、ほとんどなくなった。
どうやら濱田さんは、脳梗塞で今年の三月に亡くなったということが、Facebookの書き込みでわかった。
 
しばらくすると、警察官時代仲の良かった佐藤さんが心筋梗塞で倒れたという知らせがLineで入った。
奇跡的に回復したとの追伸があったが、その後、なんの知らせもない。
 
8月に入ると、実家の近所に住む姉が、私の幼馴染の長男が癌で亡くなっったと伝えてきた。
亡くなったのは、ずいぶん前のことで、そういえば今年の3月下旬にFacebookで「息子の形見の自転車を磨いた。春になったら、この自転車でサイクリングに行こう」と書いていたのだが、息子が遠方に住んでいるのかと思っていた。
今、思えば、雪が降りしきる故郷の写真を掲載していたが、寂しくてつらくてしようがなかったのではと思うと、私の心も痛い。
 
何だか、私の心もふさいでしまいそうだ。
 
私自身は、死ぬときは死ぬのがいい。
命ある限り、それなりに生きていく、と、思っている。
 
小学5年生のときに仲のよかった女の子が脳腫瘍で亡くなったときには、私の様々な不幸も含めて、仏壇の中の阿弥陀如来の仏像の頭を叩いてみた。
 
本当に、神や仏様を恨みたくもなる。
 
幼くして若くして死んでいくものは、仏様からの使い、如来使だと、紀野先生がおっしゃたことがある。
何となく納得したものだ。
 
仏教については、人並以上に勉強もし、いまだにああでもないこうでもないと思っているが、仏様がちゃんと、この世にもあの世にもいらっしゃって、ちゃんと見守っていてくださるのではないかと思う。
仏の心は、愛とか慈悲に満ち溢れているから、死んでも大丈夫だと思う。
しかし、それが本当にそうだとわかってしまうと、みんなこんな世の中にはいたくもなくなるだろうから、死は恐れ悲しんだ方がよろしいのかもしれない。
 
先生が、私が持参していた「良寛詩集」に「迷っても悟っても仏のいのちのなか  死んだらまた会おうな」と書いてくださったことがある。
 
人間何をなそうがなすまいが、そこに違いはない。仏を信じ、仏様におまかせする生き方が大切なのではないかと思う。
おそらく仏というものを、しっかりと感じとれるようになったら、大らかな安心、自由な心、生きる喜びがわいてくるのではないだろうか。
 
 
 
 

今は亡き、わが師(紀野一義先生)の教えです。
いかに生きていけばよいのか、わからなくなったときのよりどころとしています。

   自誓
    一、心ひろびろと、さわやかに生きん。

    一、真実をもとめてひとすじに生きん。
      一、おおぜいの人々の幸せのために生きん。

 

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