月食と龐居士と霊照   2021.11.19

 龐居士(ほうこじ)は、大金持ちでありながら災いの元もとだといって金銀財宝を海中に捨て去り、在家のまま禅門に入った人である。

龐居士は死期を悟ったのか、月食の夜に死ぬことを決めていた。

その月食の夜を迎え、娘の霊照(りんしょう)が「お父さん、月食がはじまったよ」と龐居士に伝えたので、龐居士は家の外に出た。娘の霊照は、それを見届けると、家の中に入り、あっという間に、首を吊って死んでしまったという。

龐居士は、その日死ぬのをやめて、娘の死を一週間弔ったのちに死んだという。

龐居士と霊照については、何度か、このブログにも書いたが、妙な縁を感じてしまう。

それというのも、二日前、私は、かなり酒に酔っぱらって、電車を乗り違え、いつの間にか最終電車の最終駅で一人ふらふらと階段を上り、ついには転倒して、ばったりと階段に這いつくばってしまった。

誰もいない人気のない階段で、一人起き上がり、またふらりふらりとタクシーを探して歩いたのだった。

酒に酔って、転倒したのは、22才の時以来である。

今、もう一度、青春のあの日々を思いだす。

そして、もう一つ思い出すのが、朝比奈宗源老師の臨済録の一遍である。

 

龐居士が転んだ。

娘の霊照も自ら転んだ。

そして龐居士の顔を見てにっこり笑った。

 

そして、月食の日である、本日を迎えた。

午後5時過ぎから午後8時前まで月食が見れそうだ。

久しぶりに、月食を眺めてみようかと思う。

 

 私は、一人転び、一人起き上がった。

この大都会にいながら、誰一人いない。

でも、いつか、きっと、私と、また一緒に歩き始める人も現れることもあるさ、と思う。

 

 

今は亡き、わが師(紀野一義先生)の教えです。
いかに生きていけばよいのか、わからなくなったときのよりどころとしています。
   自誓
    一、心ひろびろと、さわやかに生きん。
    一、真実をもとめてひとすじに生きん。
     一、おおぜいの人々の幸せのために生きん。
 





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