心が不安や苦しみを作る  2021.12.23
 
明日はクリスマスイブ。
幼いころ、田舎の実家には丸くて細い煙突しかなかったので、あの煙突にどうやって入るのだろうかと心配したこともあります。
そして、トナカイに引かれてサンタクロースが夜空を駆け巡っている姿がありありと見えたものです。
そうした美しい世界が、少しずつ壊れて、人間世界のドロドロとした恐怖の世界を創造して、不安におののいている人も多いことでしょう。
「火の車、作る大工はなけれども、己が作りて、己が乗りゆく」
人間は色んな心配をしますが、少しものの見方をかえれば、まるで違った世界が開けるものです。
 
わが師紀野一義先生は、著名な仏教学者でもあり仏教伝道者でもありましたが、身長183cm。広島の旧制中学時代は不良でもあったようです。命が惜しいような奴は喧嘩する資格がないなどとおっしゃったこともありますから相当なものです。
戦争中も戦後も命しらずの蛮勇がいくつもあります。
そんな先生も50才を過ぎて、ようやく二人のお子様がおできになった。
先生が60才近くになると、友人達が病気でどんどん亡くなっていく。
中には、戦争中からの友人で先生以上に屈強な男が、癌であっというまに死んでいく。
さすがに先生も年末年始にかけて胃の調子が悪くなり、おかゆしか食べれなくなり、ひょとして癌かもしれないと思い、年があけてすぐにかかりつけの医者に電話をしたそうです。
医者も普段屈強な先生を知っているものですから、びっくりして、すぐにレントゲンをとりますから来てくださいと言ったそうです。
先生の周りの友達が癌で死んでいくものですから、胃癌かもしれない。死ぬかもしれないとの思いが起きたのですね。
残される紀野先生の妻や子供、その他、先生が面倒を見ている人々のことを思うと無意識のうちに不安に取りつかれていたようです。
大学での午前中の講義が終わり、かかりつけの病院に行く車を運転しながら、あれやこれや考えたそうですが、ふと、考えが変わって「女房も修羅場をくぐってきた女だから、私が死んでも何とか生きていくだろう。子供も親がいなくても育っている子供が大勢いるんだから大丈夫だろう・・・。」といううふうに思い出したら、急に胃の痛みが取れてきたのだそうです。
その病院に着く、10分程度の間のできごとです。
病院に着くと、かかりつけの先生が飛び出して来たのですが、あまりにも紀野先生が元気そうなので
「紀野先生、どこが悪いのですか」と聞いたそうです。
「どこも悪くない、さっきなおった」
と言ったので、大笑いになったそうです。
念のため、レントゲンもとり診察もしたそうですが、まったく異常がなかったそうです。
 
紀野先生のような、強くて立派な方でも、ふとしたことで不安になることはあるようです。
私も、しょっちゅう不安や寂しさを感じます。
でも見ていると、私以上に不安や苦しみを抱えている人が多い。
 
一番の原因は執着することにあると思います。
あるお寺の額に「水の流れのように」と書いてありました。
キリスト教では「すべてを受け入れなさい」とも言います。
 
心の持ち方一つで、地獄にもなり極楽にもなるのではないでしょうか。
仏教は、この心のもちかたを確かに伝えています。




今は亡き、わが師(紀野一義先生)の教えです。
いかに生きていけばよいのか、わからなくなったときのよりどころとしています。

   自誓
    一、心ひろびろと、さわやかに生きん。
    一、真実をもとめてひとすじに生きん。
   一、おおぜいの人々の幸せのために生きん。


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